レカス SS5

楽しくないもやもやする



でも、そんな気持ちは当たり前



だって・・・



「それでさー」

「だよねー!」

「でも、そうとは限らないんですよね」

「そうなのか?」





彼にとっては当たり前だと思うし

彼女達が彼と一緒なのが当たり前だと思う。

だけど、勇気をもって久々に出かけようと声をかけたのに

私のことなんか忘れて

途中偶然に会った彼女達と話して楽しんでる

私なんかと一緒に居るときよりも自然と笑う





この場から去ったら追いかけてくれるかなと考えながら

ちょっと目を離した隙にはもう居なかった



「私といるよりもイエローとブルーと一緒にいたほうが居心地良いよね・・・」



今日悩んで選んだ服装も髪もメイクも結局意味がなかった

帰ろうと思った瞬間



「あら、カスミ?」

「エリカ!」

「今日は可愛らしい格好をしてますが、どうしたのですか?」

「あ・・・ちょっとね」



待ち合わせした場所がタマムシだからエリカがいてもおかしくない



「よろしければ、今日お茶会をやるのですが、カスミもいかがなさいますか?」



甘い和菓子を食べて苦い抹茶を味わって、今日の出来事を忘れるのも悪くないと思ったが



「ごめん、エリカ今日は遠慮しておくわ」

「では、またの機会におもてなしさせてください」



またねと手を振ったら



「それと、少し飾り気があったほうがよろしいのでは?」



そう言いながらどこからか出した霞草を私の髪に挿した



「カスミの切なる願いが叶うと良いですね」

「・・・そうね」





切なる願いか・・・



少し切ない気持ちになり

「・・・レッド」

とぼそっと呟いた



でも、どこかの恋愛ドラマみたいに出てくる期待はなかった



これが現実

結局私はレッドにとってのただの友達だった



ヤバい涙が出てきそう・・・

タマムシにある噴水まで寄って気持ちが落ち着くまでいようと決めた 



いつからこんなに泣き虫になったけと思いながら

答えはあいつしか思いつかなかった 







「レッドのバカ・・・」



答えが帰ってくるのを期待してなかったのに



「誰がバカだって?」



後ろを振り返ったら息切れのレッドがいた 



「な・・・何で?」

「何ではこっちの台詞だよ、一体どこに行ったんだよ?」





その言葉にイラッときて

私は彼の頬を殴った 



「何が、一体どこに行ったんだよ?! そっちがイエローとブルーとどこかへ行ったんでしょ??」



涙が抑え切れなかったのと同時に自分が今彼にしたことが信じられなかった・・・



「ごめん!・・・あたし」

「悪い」

少し赤く腫れた頬をしたレッドが呟いた


「カスミも女の子だもんな」



そう言いながらぎゅっと私を抱きしめた



「自分勝手なことをして、ごめん・・・」

「レッド?」

「でも、カスミがいきなりどっか行って オレめちゃくちゃ心配したからな」 



探してくれたことに嬉しくなった 

でもそれよりも


「ここ公衆の面前だけどこんなことして良いの?」

「わ!!悪い!!」



くすくす笑ってたら 

私の手を取って 



「ほら、デートの続きするぞ」

「あれ、デートって言葉知ってたんだ」

「うるせーな、カスミがオレのこと泣いちゃうくらい好きだってんのも知ってるぜ」



ポロッと行った言葉に自分の顔が赤くなるのを感じた 



「鈍感のくせに・・・」

「さぁーどうなんだろう」



そんな他愛のない会話を交わしながら



繋いだ手の握る力が強くなったと感じた



私の切なる願いは叶ったかな?